(c)Khmer Times
観光省は、カンボジア北東部の天然資源の保護強化と観光客誘致のため、野生のトラを活用する。クメールタイムズ紙が報じた。
観光省のタオン・コン大臣は、「北東部には多くの絶滅危惧種がおり、その多様性については観光においても重要な地域だ。観光省は北東部、特にモンドルキリ州を、エコツーリズムや野生動物の観光名所の1つにする」と述べた。
フン・セン首相は今年8月、トラを自国で繁殖する計画を発表し、カンボジア政府と世界自然保護基金(WWF)は、2022年までにモンドルキリ州のシュレック野生動物保護区で合計8匹のトラを解放する。環境省は最近インドからトラを輸入し、複数の保護団体との交渉を開始した。
タオン環境大臣は、「野生のトラは国のアイデンティティの象徴だ。しかし過去100年間でトラの数は97%減と、世界的に急減している。現在、野生では約3200匹のトラが生息しており、その70%はインドだ。持続可能な野生生物の保護には十分な財源が必要であり、観光事業だけが必要な財源を確保できる。観光省はWWFと環境省と協力して、この取組みを成功させる」と付け加えた。
2007年の環境省の報告によると、カンボジアには10〜15頭のトラが棲息しているというが、1年以上目撃されていない。