カンボジアに進出する日系企業のための
B2Bガイドブック WEB版

  • 経済
  • 2017年3月27日
  • カンボジアニュース

マイクロファイナンス機関 金利上限に寛大な構えを見せる[経済]

 マイクロファイナンス協会の会長が、マイクロファイナンス機関(MFI)は4月1日付で設定される18%の上限金利に対し異論はないと発言した。クメールタイムズ紙が報じた。

 同協会のホウ・イエン・トン会長によると、カンボジア国立銀行(NBC)と経済財政省がMFIの円滑な管理に進めるために協会が求める仕組みを検討するという。

 NBCはMFIへの年間免許料の削減や、他国からのローン借入の準備預金の遅延、最小限の払込資本(10%)と準備預金(8%)の遅延などに合意した。さらに協会とNBCは、源泉徴収税(14%)と利益税(10%)の削減に向けて経済財政省と協力する。



 マイクロファイナンス機関の一つであるLOLCの代表は、NBCの承認は負債削減につながりMFIの運営に大きく貢献すると発言。同機関は今年、政府に対し年間免許手数料だけで28億ドルを支払っているという。

 株主や貸し手との信用構築のため、MFIは運用コスト削減により、必要な経営決定が求められる。

 同氏は、「上限金利が18%だと、3000ドル以下のローンは厳しい。しかし私たちは未だ500~1500ドルのマイクロローン(小口融資)を提供している。各MFIは生産性と効率性を強めればならない」と話す。さらに低い上限金利は、より小さなMFIの撤退にもつながるだろう。

関連記事
経済
カンボジア政府、2025年に26億ドルの借入計画を発表–持続可能な成長と生産性向上に向けた資金調達[経済]
(11日)
経済
カンボジア銀行業界の利益率低下、個人ローン増加と不良債権が背景[経済]
(07日)
経済
プノンペン自治港、コンテナ取扱量が20%増加、輸送業の成長に寄与[経済]
(10月31日)
経済
カンボジアの融資再編、2025年末まで延長へ-経済成長と金融リスクに対処[経済]
(10月16日)
統計
カンボジアの2024年の一人当たりのGDPが2071ドルに上昇 経済財政省[統計]
(10月31日)
経済
カンボジア中央銀行、通貨市場に介入してリエルの価値を維持[経済]
(08月30日)
あわせて読みたい
特集
日本企業ならではのサービスや従業員教育を市場流入させたい
特集
隠れた“フィンテック先進国”カンボジア ~スマホ・携帯による送金額は国内総生産の半額規模にまで到達、急速に普及する金融×IT先端サービスの行く先は?~ (1/4)
特集
本音調査アンケート 調査リポート02―マイクロファイナンス
特集
急拡大するカンボジアのマイクロファイナンス市場。存在感を増す日系企業の参入と巨額投資、そのマネーが向かう先の実体は?(3/3)
特集
急拡大するカンボジアのマイクロファイナンス市場。存在感を増す日系企業の参入と巨額投資、そのマネーが向かう先の実体は?(2/3)
経済の最新ニュースランキング
最新ニュース