(c)The Cambodia Daily
不動産開発者らによってカンボジアに初めて別荘のビジネスモデルであるタイムシェアが導入される予定だ。カンボジアデイリー紙が報じた。
不動産部門における長期投資を誘導する新たな方法を模索する中、大規模プロジェクトが計画されており、今年後半の建設開始が期待されている。
このプロジェクトはカンボジアでタイムシェアの早期足場を探していたスカーレット社によるもので、3000万ドルを投じ200棟のコンドミニアムがシアヌークビルに建設される計画だ。シアヌークビルは首都のプノンペンとは異なる様相を持つ商業及び観光都市であり、同社CEOのアンドリュー・アン氏は、「首都におけるコンドミニアムとは異なったタイプに注目が注がれることになるだろう」と語る。
同社は2つのオプションを提供する予定であり、1つ目は10万~50万ドルで1~3ベッドルームのユニットを無期限に使用できるというもので、2つ目は個人に対するもので、8千ドル~4万ドルでタイムシェア会員になると、35年間に渡り1年につき2週間コンドミニアムを使用できるというも。2週間の割り振りは、他国のタイムシェアネットワークのメンバーと交換できるというものだ。
スカーレット社はさらに、プールやジム、クラブラウンジ、係員付き駐車サービスなどを含んだ32階建ての建物も今年の中旬から建築予定であり、来年末には完成予定だという。スカーレット2とスカーレット3の建設も、既に計画段階にある。
しかし、アン氏はタイムシェアがカンボジアで機能するのか心配している。1990年代にタイの市場に参入したタイムシェアビジネスだが、企業による観光客を狙った悪徳な販売戦略や詐欺への懸念があり、消失した。その後再びタイに参入しているが、経営者は業界の信頼を再構築するのに懸命だ。問題は未だに残っており、2011年にプーケットは悪徳な販売活動に対抗するべく専門部署を立ち上げ、自治体が観光客に詐欺に対する警告を行っていた。
アン氏はカンボジアでタイムシェアが成功するには、買い手を保護するための法的枠組みが必要となるだろうと言及。一つの解決策として彼は、国土管理省が買い手に証明書を発行することを挙げており、同社は現在承認を得ようとしているという。
プノンペンに拠点を置くエマージングマーケティングコンサルタントも、新たなタイムシェアモデルはカンボジア人の投資家にとっては複雑すぎるのではないかと言い、機会よりも多くの課題を予見している。「人々はタイムシェアに馴染みがなく、透明且つ効率的に管理できるのか疑問である。挑戦しようとする者も少なく、多くの者はリスクを負いたくないだろう。」と懸念している。
本記事は翻訳・翻案権の許諾を得て掲載しております。