28日、カンボジア国民議会に提出された国家予算に関する報告書によると、今年6月末時点でカンボジアが抱える国家債務残高は計57億ドルで、対GDP比31%に達することが分かった。国民一人あたり367ドルの負債を抱えている計算だ。プノンペンポスト紙が報じた。
経済財政省の報告書によれば、カンボジア政府は1993年以降80億ドル以上の譲許的融資を受けている。うち3分の2は外国政府からのもので、残りは国際融資機関からのものだ。
カンボジアの債務残高は2006年の24億ドルから過去10年で2倍以上になっていたものの、急速な経済成長が対GDP比上の変化を相殺していた。なお、債務残高の上昇の大部分は、中国との二国間貸付の増加によるもので、未払負債の約80%を占めている。
一方で、カンボジアの債務レベルは主要経済大国と比較すると低い。2015年時点の日本の債務残高は対GDP比238%で、米国は約104%だ。
2015年11月、国際通貨基金(IMF)はカンボジアは金融ショックに対して脆弱であるものの債務額は許容範囲内であると結論付けている。IMFによれば、現在ロシアに対して4億5800万ドル、米国に対して1億6200万ドルの債務があるものの、償還の兆しはないという。