コーヒーを飲みながら応える若いカンボジア人。ブラウンコーヒー、ノロドム通り店にて(c)The Cambodia Daily
更なる競争激化の脅威がありながらも、カンボジアでコーヒーチェーンを営む各社は、世界中で愛飲されている巨大ブランド・スターバックスのカンボジア進出を市場拡大と業界革新に繋がるのではと好意的に見ている。
昨年、スターバックスは香港マキシムグループの子会社とライセンス契約の締結を発表。12月22日はプノンペン国際空港でカンボジア一号店をオープンした。搭乗券がないと入れない出国エリア内にあるが、同社は早くもプノンペン中心街に二号店を2016年早期にオープンする予定である。
カンボジアには、英国のコスタコーヒー(Costa Coffee)、韓国のカフェベネ(CaffeBene)、オーストラリアのグロリア・ジーンズ(Gloria Jean’s)、そしてロサンゼルスのコーヒービーン&ティーリーフ(Coffee Bean & Tea Leaf)と世界的なコーヒーチェーン店が多数進出済。更にカンボジア発の業界最大手ブランド、ブラウンコーヒー(Brown Coffee)がしのぎを削っているが、スターバックスの進出で競争激化がより加速していくと予想される。
学校帰りにプノンペン都内のコーヒー店で過ごす若者達からもスターバックスの進出は好意的にとらえられているようだ。「スターバックスは世界的に人気なので、たくさんの友達が行くと思う。カンボジアに世界の有名ブランドがオープンするのは嬉しいし、多少高くても新しい商品はぜひ試してみたい。」
ブラウンコーヒーの共同創立者でマネージング・パートナーのChang Bunleang氏は、「スターバックスの進出が多くの競争と革新をもたらし、市場拡大に繋がると思う。若い人々もこれをきっかけにコーヒーの美味しさをもっと理解し、価格、店舗の雰囲気で選べるように目を肥やして欲しい」と語っている。同氏は、地場産原材料の拡充、研究開発、顧客サービスの向上を方針として打ち出しており、今年はシェムリアップを含む4、5店のオープンも計画している。
コスタコーヒーを運営するエクスプレス・フード・グループのオペレーションダイレクターのShabbir Godil氏は、「コスタの独自ブランドを強化する。バリスタのためのトレーニングプログラムを開始し、店舗デザインも変更していく」と言う。東南アジアで珍しいドライブスルーが利用できる店舗も立ち上げる予定だ。
スターバックスの進出により、既存店がどんな革新を進めて行くか。カンボジアのコーヒー業界から目が離せない。
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