カンボジア中央銀行(NBC)は、小規模金融の登録を一時的に停止した。これは地方のNGO等小規模団体が事実上貸し金融(金融機関)として働いている実態に対する取り締まりの一環として登録を促していたものの、多数の申請数に処理が間に合わず一時的に登録を停止すると発表した。
1月の登録受付から既に400件の申請がありそのうち44件のNGOは既に小規模金融機関としての認可を受けた、とNBCの許認可担当官であるキーウ・ボパポウン氏は述べた。
「これまでは銀行とマイクロファイナンスのみでしたが、地方の実態調査をすると多数の団体が事実上金融機関としての役割を担っていることがわかりました。特に資金貸し出しを行っている事業所の数は増加しています。また人員が不足すると包括的な調査もできないので一時停止の判断となりました」とも述べている。
そもそも一連の登録は、中央銀行が地方の非公認経済外の拡大する金融市場の把握と規制の為に呼びかけたもの。金曜日の声明では登録を求めた多くのNGO等の金融機関窓口としての実態を踏まえ、今後必要な規制を導入していくことも発表された。
これまでに申請のあった180社ほどを中央銀行の担当部署が立ち入り調査しており、うち120社ほどは「金融機関運営上の規定が定められておらず、登録上は慈善団体となっている場合があった」など、金融機関として必要な基準が満たされていなかったとキーウ氏は述べた。審査を通り認可を得た団体は、今後双方が利益を得られるような利息の指導などが中央銀行指導の元で行われるという。
既に小規模金融窓口としてMOIより認可を得たKAK社のCEOであるクィ・センムン氏は中央銀行へも申請をしているが未だ認可が下りていないという。
「中央銀行は資本や業務経験を含めた、我々の詳細な実態を知りたいようです。中央銀行からも認可を得ることで顧客や事業パートナーからの信頼につながると思っています」と同氏は述べた。
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