抗議するシェムリアップ国際空港の元従業員
カンボジアエアポート(SCA)は、労働法に従って補償金が支払われなかったと抗議した従業員161人を、シェムリアップ国際空港のほぼ全てのフライトの運休により財政難に陥っているとしてレイオフ(一時解雇)した。
同社は国内に1200人以上の従業員がおり、2020年4月以降、従業員の7割に自宅待機を許可しながら月給500ドル未満の従業員には給与の全額、それ以外の従業員には給与の80%を補償している。
同社の広報担当者は、「収益の大部分は航空交通量に直接的に依存しているため、将来の回復までの間、事業を維持するために経費を削減することが重要で、退職プログラムを実施せざるを得ない。労働職業訓練省や労働組合と協議し、退職プロセスは法律に準拠している」と説明している。
同氏によると、レイオフされた161人の従業員の一部は、配置換えによる転勤となったため、最終的なレイオフの総数は130人となったという。
シェムリアップ国際空港労働組合の会長でもある、カンボジア観光サービス労働者連盟(CTSWF)のロン・ラヴァン会長は、「会社は法第95条に違反して勤続年数の長い従業員を解雇した。ただ言い訳をしているだけだ」と述べ、懲罰的な人事だと不満を漏らした。
2020年4月以降、プノンペン国際空港の交通量は78%減少、シアヌークビル国際空港は87%減少するなか、シェムリアップ国際空港は99%も減少し、現在は週に1、2回の定期便しか運行されていない。