移民労働者をシェムリアップ州に移送し検疫を行うワーキンググループ
労働者人権同盟センターが昨年9月に実施した、タイから帰国した472人の出稼ぎ労働者に対する調査によると、労働者のタイに出稼ぎする理由は、「借金の返済」(65.5%)が最も多く、次いで「失業していたから」(62.5%)、「非常に貧しいから」(56.3%)、「農地が少なすぎるから」(45%)、「農地がないから」(41%)だった。
同センターによると、タイには200万人の移民労働者がおり、このうちカンボジア人が圧倒的に多く占めるという。また、昨年、約13万人の労働者がカンボジアに帰国したという。
同センターはこの調査結果を基に、貧困と特定して公的給付や金融機関への返済停止を提言している。
政府は、貧困者認定IDカードの所有する貧困世帯への金銭的支援を6月から行っているが、関係者によると、こうした社会的セーフティネットは帰国した移民労働者には提供されていないという。
また、同センターは農場への土地の提供や技能訓練の実施、農産物の価格保証、移民労働者の採用プロセスを標準化することなども併せて政府に提言している。