カンボジアに進出する日系企業のための
B2Bガイドブック WEB版

2017年6月29日
カンボジア進出ガイド

【金融・保険】

178 カンボジアの金融・保険③(2017年05月発刊 ISSUE6より)

今後のマイクロファイナンス業界 The future of the Microfinance sector

 NBCは借金超過の抑制、貧困層の支援・削減を目的として、金融機関の上限金利を2017年4月から年率18%に設定すると発表した。これがMFIの小規模融資の平均的な年利20~30%よりも低いことから、今後、MFIは人員や経費、低所得者を対象とした融資の削減を強いられることが予想され、84のMFIを代表する業界団体は一時反発を見せた。

 しかし業界の反発を受け、NBCはMFIへの年間免許料の削減や、他国からのローン借入の準備預金の遅延、最小限の払込資本(10%)と準備預金(8%)の遅延などに合意。さらにマイクロファイナンスとNBCは、源泉徴収税(14%)と利益税(10%)の削減に向けて経済財政省と協力すると発表している。

 マイクロファイナンス協会(CMA)の会長で大手MFIハッタカクセカーのCEO、ホウ・イエン・トン氏は、クメールタイムズ紙に対し、「MFIは4月1日付で設定される18%の上限金利に対し異論はない」と発言した。最大手MFIプラサックのCEO、シム・セナチート氏>は、「この業界は長年にわたって金利を引き下げており、利率は約50%から20%まで下がった。市場の需要と供給により、金利が下降しているのは納得している。 しかし、金利が低くなれば、一部の機関は事業の持続が難しくなり、生き残れないだろう。結果的に顧客は小額ローンの引受先を探すのが難しくなり、高い利息を支払う非公式の金融業者に頼らざるを得なくなる」と話している。

保険 Insurance

損害保険と生命保険 General Insurance and life Insuarance



 カンボジアの保険業は著しく成長している。カンボジア保険協会(IAC)が発表した報告書によると、国内の保険業界は2016年に記録的な成長を見せ、保険料総額は2015年の8370万ドルから1億1360万ドルに増加し、35.6%の増加となった。不動産および火災保険、医療保険、工学保険、個人災害保険、海上保険、航空輸送保険など全体的な成長を見せており、特に生命保険の保険料総額の伸びは大きく、2015年の第4四半期は、76%増の1230万ドルとなり、急速に拡大する保険市場で最も急成長している分野である。クメールタイムズ紙によれば、2016年の生命保険・一般保険料のGDP比は、マレーシアの7.6%、シンガポール5.8%に比べわずか0.35%相当に過ぎず、保険普及率はASEAN加盟国の中で最低となっているが、保険業界では今後建設業界での需要増を見込み、普及率はさらに上がるものと予想されている。



 タイで20年以上保険代理店を営む企業をパートナーに持ち、ibsカンボジアの名前で保険理店業を行うインシュアランス・ブローカー・ソリューションのチア・サムナン氏は、「カンボジアの経済成長率は毎年約6~7%です。この数字は大体どの業界にもあてはまるのですが、保険業界は驚異的な毎年20%の成長を見せています。この成長はどこから来ているのか。多数の外国人がカンボジアに投資をしていますが、彼らはそこまで保険を買いません。なので、カンボジア人の購買による伸び率が大きいです」と話しており、IAC会長のフイ・バタロ氏も、「カンボジア経済の成長とともに、人々が保険加入の重要性を理解するようになってきた」と語っている。


 保険業界の成長を受け、他国の大手保険会社の参入も目覚ましい。香港に上場し、時価総額で世界第2位の生命保険会社、AIAグループの100%子会社であるAIA(カンボジア)生命保険株式会社や、バンコクに本社を持ち、日本生命が出資するバンコク・ライフ・アシュアランスが2017年中に営業を開始すると発表した。

保険の種類 Type of Insurance

 カンボジアで加入できる保険の種類について、インシュアランス・ブローカー・ソリューションのチア氏は、「個人向けと法人向けで大きく2つに分けられ、個人向けであれば、住宅保険、旅行保険、車両保険など。法人向けであれば、不動産保険、火災保険、一般損害賠償責任保険、オール保険、盗難保険、建設・組立工事中の物的損害を補てんする動産総合保険、社内での事故やケガなどに備えた福利厚生賠償責任保険、その他身元保証保険や銀行販売の保険、取締役責任保険など種類は沢山あり、また外国人向けには、他国での治療を視野に入れた包括的な医療保険が人気で、交通手段をこれはカンボジアで出来る医療方法には限界があるからです」と語る。

 また我々外国人向けに加入した方が良いものとして同氏は、賠償責任保険を挙げている。「これは個人の日常生活や企業の業務遂行中の事故により、第三者に対して過失があった場合、賠償金の支払や負担する費用を填補する保険です。特に日常で車を使用する場合、この保険には加入した方が良いでしょう」とアドバイスした。


その他の「金融・保険」の進出ガイド

金融・保険
金融・保険
金融・保険