2018年8月10日
――ご自身について教えてください
イー・ウィー・タン(以下、タン) グラブ(Grab)カンボジアでエリア支社長を務めているイー・ウィー・タンと申します。私の業務は主に経営戦略やグラブの運用を市場で指揮することです。カンボジアに来る前、私はグラブタイでもエリア支社長を務めていました。
グラブに勤める以前は運営やコンサルティングに5年以上を費やし、運輸・金融機関・エネルギーなど幅広い業界で働く機会を得ました。またBPのプログラム管理事務所を設置、ボストンコンサルティンググループと相談、そしてシンガポールのSMRTコーポレーションでエンジニアとしても数年を過ごしました。
――貴社について教えてください
タン グラブは東南アジアで最もよく使われるO2Oモバイルプラットフォームの一つで、毎日の通勤、食事の出前、配達、ショッピング、電子決済などの消費者にとって最も重要で日常的なサービスを提供します。我々は現在シンガポール、インドネシア、フィリピン、マレーシア、タイ、ベトナム、ミャンマー、カンボジアなどの8か国でサービスを提供する東南アジアの自社企業です。
――カンボジアに進出した理由をお聞かせください
タン グラブの役目は現地の輸送・交通手段問題を解決することによって東南アジアを推進することであるため、我々のサービスが解決策となる地域で常に進出する機会を探しています。
ここ数年、カンボジアは、特に首都プノンペンで交通ネットワーク、建設プロジェクト、都市化などを拡大しながら急速に成長している市場です。経済発展に支えられた首都に人口が多くなるにつれて、人々のため安全で便利で簡単にアクセスできる効率的な通勤方法を提供する優れた交通インフラを開発することが課題の一つとなってきています。そして、我々はこれをグラブのアプリが解決策になると見なしています。
――カンボジアに進出する際、課題になったことはありますか、またそれをどのように克服しましたか
タン カンボジアでのグラブの立ち上げ時にはすでに多くの交通手段を提供するアプリが存在しており、人々はすでにそれに使い慣れていたので、我々にとってカンボジア進出は挑戦でした。
しかし、我々は運転手と乗客が交通手段を提供し利用するだけの関係にいると感じました。グラブの役目は東南アジアを発展させることであり、それに伴いその役目の一部は人々の生活を向上させ、我々の行動によってそれを示すことです。我々は利用者であるお客様にグラブからもっと多くを得ることができると伝えました。
グラブリワード(GrabRewards)では利用に伴ってさらに特典を楽しむことができます。例えば、お客様が乗り物に乗るとポイントを獲得し、すぐに次の乗車の割引や運賃を得ることができます。また、乗客と運転手の両方に個人傷害保険を提供しています。
――カンボジアでの配車サービスにおける現在の状況をお聞かせください
タン カンボジアは成長が期待できる安定した成長市場です。この国には近代的な技術に精通した将来性のある人口の数が増えているので、幅広い顧客層の成長を見込んでいます。各国では多くの開発プロジェクトが進行中であり、そのすべてが協力し合うときの開発や人々の生活を補うためにライドシェアは様々なメリットを提供することができます。
――配車サービスを行う他社と比べて、貴社の強みはなんですか
タン ご存知の通り、グラブは8ヶ国196都市においてサービスを提供しています。それぞれの市場が独自の問題を提示しており、我々は現地の問題に真摯に対処したいと考えています。これは適切な方法でビジネスを行い、お客様に最高のサービスを提供するために不可欠です。
したがって、グラブは“ハイパーローカル戦略”を採用しています。これは我々が運営する全ての都市に合わせたアプローチをしていることを意味し、現地に強いチームを持っています。現地にいるということは、従業員に我々がサービスを提供する人々を反映させることを意味します。これがグラブがその地域で最も頻繁に使用されるプラットフォームである理由です。
我々は運営するすべての都市に合わせたアプローチをしており、人々の日常生活を向上させる様々なサービスを提供しています。
――運輸・物流の観点から、カンボジアと他国の違いを教えてください
タン カンボジアの市場ではテクノロジーが未来のために道を開いていることがわかります。成長の面では、カンボジアは他の既存市場よりも早く動いている有望な市場です。新しい交通インフラの開発を含む多くの巨大プロジェクトが進行中です。
また、公共交通機関とサービスを統合することで、配車サービスの真の突破口を実現できる可能性が高いため、お客様は一回の移動の中で複数の交通手段にスムーズに移動し、渋滞を緩和しながら手頃な料金で乗ることができます。そのため、グラブは現在自宅・空港・鉄道・バスターミナル、または水上タクシーの埠頭のような乗り継ぎ地点となるターミナルとの間を移動する乗客のための“ファーストマイル・ラストマイルサービス”を推進しています。予算に合った旅行オプションを選択することで、最終目的地に簡単にアクセスできるようにしたいと考えています。
(次回へ続く)