新たな研究結果によると、カンボジアの多くの女性は中絶が合法であることを知らず、安価で危険な方法を追求しているという。プノンペンポストが報じた。
Global Public Healthに掲載された同研究書の著者であるPascale Hancart-Petitet氏は、カンボジアでは避妊率は非常に低いままであり、様々な研究によると不法行為は東南アジアで最も高いと見られると指摘。「主な問題は、多くの女性が避妊を違法だと捉えていることだ」と述べた。
実際にNGOの助産師も、「中絶が合法か違法かわからない」と発言。Hancart-Petitet氏は、「実際の公立病院では、もし子供を産めないような病気にかかった場合は中絶を行い、健康でありながらも中絶を望む場合には、妊婦の体を考え中絶は行わないだろう」と述べている。
また同氏は、研究中、多くの女性が自分自身で流産を引き起こしたり、安全でない方法を探し求めていたと発言。
高品質の中絶治療を探し得るまでの過程は、郊外の女性とその家族にとっては複雑且つコストがかかると述べた。実際に、公共機関での中絶手術は最高30ドル、個人クリニックは最高150ドルの費用がかかり、訓練を受けていない不法行為による手術は5ドルで可能だ。
ジェンダー専門家の中川香須美氏は、カンボジアで多くの女性が中絶をしない理由について、「彼らの宗教的信念と家父長的社会規範が関係している」と発言。「カンボジアの家父長制社会は、女性の主な役割を「子孫を増やす」ものとみなしているため、中絶は道徳的に反していることになる」と述べた。