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国際NGOの国境なき記者団(本部・パリ)は26日、2017年の「報道の自由度ランキング」を発表した。調査対象の180カ国・地域のうち、カンボジアは昨年と比較して4つ順位を下げ、180カ国中132位となった。プノンペンポスト紙が報じた。
メディアや批評家の自由な言論を抑圧する動きとして、政治に対して臆せずに評論することで知られていた著名な批評家、ケム・レイ氏の殺害があげられた。ケム氏は昨年7月、フン・セン首相の家庭内の疑わしいビジネスの関係性をグローバル・ウィットネスで報告書を発表してから数日後、プノンペンのガソリンスタンドで銃撃された。
周辺の東南アジア地域においては、インドネシアが124位となり、わずかに順位を抜かされた。フィリピンは127位、 ミャンマーは131位に位置した。しかし、ラオスは170位、ベトナムは175位「メディアのブラックホール」に分類された。
カンボジアの報道には深刻な規制があり、記者たちの自己規制が広まっており、クメール語で報道する記者たちは公表できるものとできないもの、そして批判できる人物とできない人物を認識しているという。また、大手ラジオ局やテレビ局のほとんどが与党寄りであるという。
人権NGO団体、ヒューマン・ライツ・ウォッチ(本部・ニューヨーク)のフィル・ロバートソン氏は、「多くのカンボジア人がフェイスブック経由でニュースを探し出しているのは不思議ではない」との見方を表明した。