カンボジアで24年間の歴史を持つ反政府的な英字新聞、『カンボジアデイリー』は、本日をもって出版を停止する。
カンボジアデイリー紙を運営するバーナード・クリッシャー事務所は、運営ライセンスの凍結、オーナー起訴のための圧力といった政府からの法外な脅威を受け、同紙の運営を2017年9月4日で終わらせるという。
デボラ・クリッシャー・スティール氏が所有する同社は、2017年4月、父であるバーナード・クリッシャー氏からカンボジア・デイリーの資産を購入。同社はこれらの資産をバーナード氏に返還し、解散を求める。
デイリー紙の公式発表によると、8月29日に税務署が発表した書簡、また同時にフレッシュニュースによって流出した声明において、デイリー紙は長年にわたり、何千ドルにも及ぶ税金を国に支払っていなかったとされ、デボラ氏が脱税で起訴される恐れがあるとした。
カンボジアデイリー紙は、この疑惑を否定する証拠は政府のすべての省庁や大使館の購買記録にあると反論し、名誉棄損だと訴えている。
発表の最後に、「月曜日、カンボジアの人々に対するカンボジアデイリーのサービスは終了する。私たちは、長年にわたって報道の自由を支持してくれた広告主と購読者、そして、闘い続け、すべてのニュースを恐れず、おもねることなく報道しつづけてくれたスタッフに感謝をあらわす」とコメントを残している。