(c)Phnom Penh Post
10月30日、カンボジア内務省のソー・ケーン大臣は、ラオスとミャンマーのカウンターパートと会談し、移民労働者の保護の強化について協議した。最大の受入国であるタイに対し、3国(カンボジア、ラオス、ミャンマー)が協力して問題提起するのが狙いだ。プノンペンポスト紙が報じた。
会談はシェムリアップで2日間に渡り開催され、ソー大臣は、「多数の国民が合法または違法にタイへ出稼ぎしているが、滞在中は困難に直面してばかりだったという労働者の声もある。3国の国民は、外国で職を得る権利があり、3国の政府は受入国と協力し労働者を守る義務がある。しかし、これまでタイに対して強い姿勢で出稼ぎ労働者の保護を訴えることができていなかった」と述べた。
また、「タイと協議する前に3国で意見をまとめ、まずタイ側と技術レベルの協議を行い、合意が得られれば4国のリーダーで公式な会談ができるだろう。国際社会で批判の対象となっている移民労働者に関連する多くの問題の解決につなげたい」と付け加えた。
昨年12月にモロッコでの国連会議で採択された「移住グローバル・コンパクト」では、加盟国はあらゆる形態の人身売買と搾取に対して移民労働者の保護を促進しなければならないと規定している。
また、ASEAN加盟国は 2017年11月、全会一致の合意書に署名し、移住労働者の権利の保護と伸長に関する法律を承認している。
カンボジアの国際移住機関(IOM)のミッション責任者であるクリスティン・パルコ氏は、人身売買を含む多くの課題に取り組むためには3国間の協議が不可欠であるとし、「IOMは関係者間の対話の促進に努力を続ける。また、法律と労働基準の管理を通して、移住関連領域での重要な役割を果たしていく必要がある」と述べた。