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  • 2017年6月20日
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カンボジアの農業労働力 1993年より半減 近隣諸国も[労働]

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(c)Khmer Times

 農林水産省が6月12日に発表した調査によると、1993年には全国の約80%が農業で働いていたが、現在は40%だという。これは他国でも同様で、タイでは同期間に77%から32%に、フィリピンでは56%から29%に減少した。クメールタイムズ紙が報じている。

 農林水産省の事務局長は、「農業従事者の減少は、国の産業が多様化していることによるものだ。苦労を強いられる小規模農家は出稼ぎや離農、大規模農家は農業の近代化によって対応しており、労働力の低下は問題ではない。すべての国が小規模農業から大規模商業農業に移行し、農業部門を近代化する時が来た」と述べた。

 カンボジア農業研究開発センターのエグゼクティブ・ディレクターは、「農家は機械化が進行しているが、カンボジアの場合は機械を使うと生産コストは高くなる。すると近隣諸国との価格競争ができなくなり、農民は農業で十分な利益を上げられなければ他国で出稼ぎをする。それが農業の労働力をさらに低下させる」と話す。



 また同氏は、「農業を魅力的にすることで若者を誘致する、農産物の輸入を減らす、職業訓練コースを増やすなどを政府に要請するべき。政府はインフラと電気料金で農家を支援すべきだ」と付け加えた。

 農林水産省の報告書によれば、政府は市場の拡大、農家への新技術の提供、インフラの拡大、電気料金の引き下げ、灌漑システムの管理など、すでにこの分野を強化する過程にある。

 国家最高経済評議会メイ・カリヤン上級顧問は、「産業や農業に付加価値を与えるため、イニシアチブの拡大が必要だ。これらの多角化には、質の高い電力供給と技術者の存在が前提条件だ」と述べた。

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