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  • 労働
  • 2016年7月9日
  • カンボジアニュース

カンボジアにもオートメーション化の波、失業リスク大との研究[労働]

 国際労働機関(ILO)は研究で、東南アジア諸国の5カ国以上で、今後20年のうちに労働者の半数以上が失業する可能性が高く、特に縫製業が脆弱であると発表した。クメールタイムズ紙が報じた。

 研究によれば、カンボジア、インドネシア、フィリピン、タイ、ベトナムの労働者のうちの56%にあたる1億3700万人が対象になる可能性があるという。

 ILOの担当責任者は、「低賃金を競い合っている国々は自国の立ち位置を見直す必要がある。賃金でのアドバンテージはもう十分ではなくなった」と語る。研究では、「オートメーション化の中で、労働者も効率性を高める訓練を受ける必要がある」と述べられている。

 東南アジア諸国には6億3000万人以上が生活しており、織物や輸送車両、ハードディスクなどの製造拠点となっている。

 このうち900万人は縫製業や製靴業に従事しているが、カンボジアでは縫製工60万人のうち86%に失業リスクがあるという。インドネシアでは64%、ベトナムでは86%だった。

 ILOは「3Dプリンターやウェアラブル端末技術、ナノテクノロジーなどのオートメーションが縫製業に大きな影響を与えうる。ロボットもより安価かつ人々にとって身近な存在になってきている」と話した。

 また同研究では、縫製業のほかに、自動車部品産業、電機・電子産業、外部委託事業、小売業従事者もオートメーション化の影響を受けるほか、労働者の失業リスクがあるという。

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