カンボジアと中国の貿易額は、2024年1月~9月の間で、111億4000万ドルに達し、前年比で22.5%増加したと、関税・消費税総局の報告書が示している。
報告書によれば、中国が引き続きカンボジアの最大の貿易相手国であり、次いでアメリカ、ベトナム、タイ、日本が続く。
カンボジアは12億7000万ドル相当の商品を中国に輸出しており、前年同期比で20%の増加を示している一方、輸入額は22.7%増の98億6000万ドルに達したと報告されている。
カンボジアから中国への主な輸出品は精米、バナナ、マンゴー、キャッサバなどであり、輸入品は主に衣料品の原材料、機械などであった。
自由貿易協定(FTA)や地域包括的経済連携協定(RCEP)が貿易拡大に寄与しているとされ、カンボジアは今後も中国市場での成長を見込んでいる。
しかし、この貿易関係にはリスクも存在し、カンボジアの輸入額が輸出額を大きく上回り、貿易不均衡が拡大している点が懸念される。
中国経済への依存度が高いため、万が一中国経済が停滞した場合や、政治的な問題で関係が悪化した場合、カンボジア経済にも重大な影響を及ぼすリスクがある。
中国との貿易の成長は重要であるものの、同時にカンボジアは経済の多様化や他国との貿易拡大も進め、長期的な安定を図る必要がある。