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世界銀行は19日、新たなレポートでカンボジアの堅調な経済成長に触れ、この成長を持続可能なものにするためには包括的な政策改善が必要であると発表した。クメールタイムズが報じた。
レポートによると、カンボジアの労働人口のうち80%が労働しているものの、すべての職のうち94%が低スキルの職業であり、マネージャーや専門職は5%に満たない。
世界銀行東アジア・太平洋地域のリード・エコノミスト、ウェンディ・カニンガム氏は、カンボジアの雇用市場に影響を及ぼす4つの重要な変化を、中流階級の増加、国際取引パターン、知識集約型の職業の増加、自動化であると説明し、カニンガム氏とクレア・H・ホルウェグ氏の2者は、既存の教育と雇用の枠組に沿った7つの職業固有の政策を作成した。
政策の中では、第一に職の多様化の必要性が挙げられた。カンボジアの職業の大半は、グローバル・バリューチェーンの中の低価値な部分を担うのみになっているが、衣服製造等のような既存のバリューチェーンに留まらず、新たな輸出製品の分野にも広げていく必要がある。
その他の政策としては、中小企業が他国ほど成長していないという課題に触れ、カンボジアでのビジネス立ち上げにかかる手続きや費用の明示や、すべての職の17%を占める家内企業における生産性向上とよりよい仕事の産出、デジタル・リテラシーの活用、民間セクターの求めるスキルに対応するための教育システム改革や、市場の需要を満たすための教育システムや職業訓練システムの再調整等が挙げられた。