(c)Phnom Penh Post
中央銀行であるカンボジア国立銀行(NBC)が発布した、銀行とマイクロファイナンス機関(MFI)に、2019年末までに貸出ポートフォリオの現地通貨建てのシェアを最低10%にするという要求に、特に外資系金融機関が頭を悩ませている。プノンペンポスト紙が報じた。
NBCは、昨年12月に発行された省令により、すべての銀行とMFIにカンボジアリエルでローンポートフォリオの最低10%を保有するよう指示した。省令は、国内通貨の利用促進を目的とし、2019年末までの期限を金融機関に課している。
RHBインドチャイナ銀行のマネージングダイレクターは、「中央銀行の努力を支持しているが、そのような短期間での実施は極めて困難だ。現在、銀行業界のローンポートフォリオうちリエルは約2%のみで、アクレダ銀行とMFIがほとんどを占めている。NBCは猶予期間を設けるべきだ。仮にこれが成立すれば、貸出ポートフォリオは2019年までに250億ドルを超え、リエルで少なくとも25億ドル相当のローンを発行する必要がある。これらの融資をカバーするのに十分なリエルがあるのか」と述べた。
カンボジアメイバンクの最高経営責任者は、「リエルでは預金やローンがないので、我々にとっては非常に厳しい」と、NBCの期限に懸念を表明し、「今年8月、メイバンクは初めてリエル建ての預金口座を開設した。最近では、顧客にリエルでの融資や、住宅ローンの一部転換を促している。我々はNBCへの期限延長を要請し、代わりにリエル利用の促進に焦点を当てる」と述べた。
NBCは、銀行やMFIに定期的な進捗報告を提出するよう求めている。NBCのチア・セレイ局長は、「期限は延期されるべきでない。それを認めると、延期を延期する人々が出てくるだろう」と語り、「地元貸出機関には義務を果たすだけの十分な時間がある。一部銀行には困難だと認識しているが、農村地域へのマイクロファイナンス貸付は、リエルでの需要が大きく、銀行がそれを行えないわけはない。銀行はMFIと協力するべきだ」と付け加えた。