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近年急速な拡大を見せているカンボジアの保険市場に5月上旬、新しい生命保険会社バンコクライフ・インシュアランス(カンボジア)と、AIA(カンボジア)生命保険の2社が加わった。カンボジアにはすでに4つの生命保険会社があり、これで計6社となる。
カンボジア保険協会(IAC)の年次報告書によると、生命保険は2012年に初めてカンボジア市場に参入したが、2016年の保険料は95%増の4300万ドル、これまでの総額は10億ドルと、飛躍的な成長を遂げている。しかし、2016年の新規顧客数はわずか5万1000件で、わずかなままである。
経済財政省のナゴン・ソカ長官は、バンコクライフの式典で「昨年記録された総保険料1億2000万ドルの31%を生命保険が占めており、業界の成長は信頼の高まりを反映している」と語った。
エマージング・マーケットコンサルティング(EMC)のシニアコンサルタントは、「隣国と比べても、業界の成長余地は十分にある。保険は長期ビジネスで、利益が出るのに何年もかかることが多いが、企業や投資家たちは市場の可能性に自信を持っている。現在、企業数は少ないが、契約数が増え続けると、長期的な成長が見込まれるだろう。しかし短期的には、カンボジアは人口が少なく、金融商品の認知度が低いため、企業はシェア獲得のため戦う必要がある」と述べている。
バンコクライフ・インシュアランス(カンボジア)のダイレククターは、「カンボジアは最初の進出国であり、若者が多いカンボジアは企業にとってメリットだ。市場は未熟で、参入に遅すぎたということはない。生命保険は長期的な事業で、成長への計画と戦略が必要だ」と話す。
競合であるマニュライフ・カンボジアのロバート・エリオットCEOは、「GDPに対する生命保険の市場浸透率は、最大4%というASEAN他国に比べ、カンボジアは約0.2%と非常に低い。生命保険会社の新規参入により多様な製品とサービスを市場にもたらすだろう」と述べた。