(c)Phnom Penh Post
中央銀行であるカンボジア国立銀行の報告によると、昨年、カンボジアの金融部門は持続可能な開発と国民の信頼増加を受けて、貸付の伸びが遅い中でも預金高と利益が増加し、健全な成長が見られたという。プノンペンポスト紙が報じた。
国立銀行の年間報告によると、昨年、カンボジアにおける銀行への融資額は20.5%増の140億ドルと2015年の25.8%から減少しているものの、預金額においては、21.8%増の139億ドルを達成。
7つの預金受入マイクロファイナンス機関(Microfinance Deposit-taking Institution=MDI)における預金額は12.7%増の14.8億ドルとなり、全マイクロファイナンス機関のローン・ポトフォリオの合計額は2016年の終わりに4.7%増の31.6億ドルとなった。
報告によると、カナディア銀行は1.8%近くの総資本利益率と10%の株主資本利益率で、採算性の維持を試みた。国立銀行は昨年、総資本利益率3.5%、株主資本利益率16.4%というマイクロファイナンス機関の採算性の継続を強調している。
しかし、マイクロファイナンス業界からは、4月1日から開始された18%の金利上限設定により、今年はこの成長も落ち込むと指摘が上がっている。
更にマイクロファイナンス協会のアドバイザーである
ブン・モニー氏は、今年、マイクロファイナンスの大企業には顕著な下落が見られ、小企業は更に深刻な下落が見られるだろうと指摘する。
2016年、不良債権比率は2015年の1.9%から2016年には2.4%と上昇。マイクロファイナンス機関においては、2倍となった。
アクレダ銀行の
イン・チャンニーCEOは、不良債権比率の増加は、貸し手により対処される必要があると説明し、今後大きな懸念に成り得るはずだと説明した。