(c)Phnom Penh Post
カンボジアの国際貿易額が昨年220億ドルに増加し、輸出入において2桁成長を遂げたとプノンペンポスト紙が報じた。
2016年の輸出額は前年から18%増の100億ドルを突破、輸入額も前年より16%増の123億円になっている。
輸出の3分の2を衣類と靴が占めており、カンボジアにとってヨーロッパが最大マーケットとなっている。反対にアメリカへの輸出は21億ドルにとどまっている。一方、輸入の多くは衣類業の原料や自動車、燃料製品であり、中国やタイ、ベトナムからの輸入が増加傾向である。
国家最高経済評議会の上級顧問、メイ・カリヤンは、「貿易額の急成長は生産能力と国内市場の拡大が成功しているというサインだ」と指摘。また同氏は、「主要産業である縫製業は高付加価値に移行させなければならない」と説明する。
近年、農業分野があまり重要な経済的役割を担っておらず、今年は2%と微増で農業従事者の収入に危機をもたらすと予想されている。ヨーロッパ諸国へのコメ輸出に特恵貿易協定があっても、生産者たちは品質向上と生産コストの削減が求められている。
カンボジア商工会議所は23億円の貿易赤字について懸念しておらず、輸出はこの先5~10年間でつり合いが取れるが、製造施設の建設や他の事業運営に必要となる機械や建設資材が、今から必要となってくるだろうと説明する。