(c)Phnom Penh Post
タイで5番目に大きい商業銀行、アユタヤ銀行は、9月にカンボジアのマイクロファイナンス機関のハッタカクセカー(HKL)の買収を完了し、最初の財務諸表を発表した。前年同期から10.6%の純利益の増加を示していた。プノンペンポスト紙が報じた。
アユタヤ銀行は、別名でクルンシィと呼ばれており、HKLの取得価格は公表されていないものの1億4000万ドル超と見られている。収益にHKLの取得は含まれなかったが、この買収で収益が上がる可能性が高い。
同社の後藤謙明CEOは、「クルンシィは現在、カンボジア、ラオス、ミャンマーで事業展開しており、HKLの買収はASEAN全体で事業拡大を行う重要な指標であった。HKLを含むとローンの成長目標は5〜6%から8〜9%に上方修正する」と述べている。
今年最初の9ヶ月間で、アユタヤ銀行の貸付ポートフォリオは7.7%増加し、うちHKLは1.1%を占めた。主な成長の要因は、自動車ローン、住宅ローン、クレジットカードおよび個人ローンの拡大で、不良債権率は貸出金額の2.1%まで下落し、第3四半期の利益は、約1億2200万ドルを記録した。アユタヤ銀行は、日本に本社を置く三菱UFJフィナンシャル・グループが、資産500億ドル以上を保持している。
HKLはカンボジア第4位のマイクロファイナンス機関で、2015年の年次報告書によると、150支店および資産4億4600万ドルを持ち、貸出金融資産は3億6350万ドル、預金は2億3640万ドル、年間純利益の伸び率は37%だった。