カンボジアの国際空港3カ所における2024年の外国人観光客の往来は約239万人に達し、2023年の186万人と比較して28.4%の増加を記録した。これは新型コロナウイルス感染拡大前の水準に匹敵する。
報告によると、プノンペン国際空港では175万人の外国人観光客の往来が確認され、前年比28.3%増加した。シェムリアップ・アンコール国際空港では61万5126人で前年比26.9%増、シアヌーク国際空港では2万9,228人で前年比85.5%の大幅な増加を記録した。
カンボジア民間航空庁の報道官は、この成長の要因として、政府の積極的な航空旅行促進策と航空会社との協力を挙げている。「新型コロナウイルスの影響が和らいだ後、航空路線が徐々に再開され、安全対策や魅力的な観光政策が需要拡大と路線接続の増加につながった」と述べた。また、今後の旅客需要に対応するため、空港インフラへの継続的な投資の重要性を強調した。
観光省の統計によると、2024年にカンボジアを訪れた国際観光客は約670万人に達し、2023年比で22.9%増、2019年比でも1.4%増となった。訪問者の主要な出身国はタイ、ベトナム、中国、ラオス、アメリカである。
カンボジア旅行業協会のチャイ・シブリン会長も同様の見解を示し、「政府と民間セクターの協力が観光商品の開発、空港インフラの整備、航空路線の拡充に貢献した」と述べた。空港設備の向上と航空便の増加が、観光客の利便性を高める要因となっている。
カンボジア政府は今後も航空業界の成長を促進するため、新規航空会社の誘致、主要市場への航空路線の拡大、空港施設の強化を進める方針である。その一環として、カンダール州とタケオ州の間に総工費12億ドルのテチョ国際空港(Techo International Airport)を建設中であり、2024年7月に完成予定だ。この4Fクラスの空港は、プノンペンの南約20kmに位置し、エアバスA380-800やボーイング747-800といった大型航空機を受け入れる能力を備えている。