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2019年8月12日
カンボジア進出ガイド

【マーケティング・メディア】

294 カンボジアのマーケティング・メディア②(2019年6月発刊 ISSUE10より)

ソーシャルメディア Social Media

 フェイスブックの調査によると、2018年の利用者数は昨年より200万人増加し、680万人にのぼる。実に国民の3人に1人が利用していることになる。男女比は6対4で、76%が18歳から34歳、82%がプノンペン在住者であることから、都市部に特化した強力なメディアであるといえる。インフルエンサーとメディアを軸にしてバイラルマーケティングを行うのも効果的だ。

テレビとラジオ TV and Radio

 インターネットの普及に伴い、ラジオはシェアを落としている。現在、テレビとオンラインの後では3番目のメディア部門にランクされ、視聴者数は34%となっている。また視聴者の65%が携帯電話から聴いている。ラジオは175局あるが、4局で43%の視聴率を占める寡占状態だ。ラジオのマーケットは大きいが、広告主が分散するため、広告費が非常に安いのが特徴。また、国内のほとんどを網羅し、特にネットやテレビではカバーできない農村部まで浸透させることができる。ラジオの内容は、70%~80%が若者向けのエンターテイメント性の高い番組を放送している。

新聞・雑誌(紙媒体) Newspapers and Magazine

 情報省に登録されている紙媒体だけで460誌(紙)あり、定期で発刊されているものは50誌程度。紙媒体のシェアは11%と低くく、新聞は毎日9万部発刊されており、上位4紙で購読料の57%を占める。特に事故などの三面記事を多く掲載するカッサンテピアップ紙の販売数が一番多く、広い層に読まれている。一方で、プノンペンポスト紙やクメールタイムズ紙などの英字新聞は、国際ニュースをメインに扱っており、在住外国人や現地知識人がターゲットだ。また、雑誌やフリーペーパーは、カンボジア人を対象にしたクメール語のものや、英語、中国語、韓国語など各国外国人向けに発行しているものがある。それぞれのマーケットに告知するのに効果的である。

 今後、新聞や雑誌ははデジタルメディア化、ソーシャルメディア化が一層進むだろう。ソーシャルメディアはデジタルメディアへの誘導口、記事拡散の手段としても活用されている。


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