【マーケティング・メディア】
(049 カンボジアのマーケティング&メディア③からの続き)
現代のカンボジアは、流行のもの、良いものは積極的に宣伝する傾向があり、バズマーケティング、口コミが有効となる。なので、影響力のある人からの発信は大きな価値を生む。カンボジア人向けフリーペーパー「チュガポン(CHUGA-PON)」を発行するメイツの柳内 学氏は、「例えば、村で探したワーカーをコアメンバーとして好待遇で働いてもらって仲間を連れてきてもらう方法もあります。クラブも人気がありますから、DJなどに流行らせたいアイテムを無料で持たせて、周囲に欲しいという気分にさせることもできます。これはカンボジア人の特性が分かっていないとできない手法です」と語っている。
そして、カンボジアならではのアナログ媒体といえばトゥクトゥク広告だろう。交通広告としてカンボジアならではの影響力を持っている。業種業態、ターゲットを問わず利用されている。メイツの柳内氏は、「業種にかかわらず、50台を半年以上走らせるのが効果的です。ドライバーと直接交渉すれば7、8ドル程度で設置可能ですが、しっかり管理しないと他の広告に付け替えられたりといったトラブルも多く、弊社のような代理店に委託することがいいと思います。価格は15ドルとなりますが、月次報告や各種アレンジもしっかり対応させていただいております」と続けた。 また、カンボジア人に響く効果的なデザインについて、「抽象的なデザインはまだ受け入れられないでしょう。日本のようにストーリー性を重視したものではなく、ダイレクトに商品を見せる具体的なものが受け入れられると思います」とアドバイスした。
交通広告の新しい媒体としては、2014年からスタートした路線バスがある。現在3路線あり、屋根付きのバス停にカラフルな広告を覆うところが増えている。
(051 カンボジアのマーケティング&メディア⑤へ続く)