2025年を「カンボジア・中国観光年」と位置づけた両国は、観光協力を通じた関係深化を目指し、首脳レベルでの協議と覚書締結を実施した。4月17日にカンボジアで行われた中国の習近平国家主席の国賓訪問中、フン・マネット首相との間で観光促進に関する二国間の覚書(MoU)が交わされ、中国政府の全面的な支援が改めて表明された。
覚書は、観光省のフート・ハック大臣と中華人民共和国文化観光部、ならびに中央広播電視総台(チャイナ・メディア・グループ/CMG)との間で締結され、観光ルートの共同開発、観光資源の共同PR、安全分野での協力強化、さらにアンコール遺跡やプレアヴィヒア遺跡の保存・修復支援などを含む広範な内容が合意された。
習主席は「2025年を両国の観光年と正式に宣言する」と述べ、観光が人と人との交流の柱であり、文明交流の促進において極めて重要な位置を占めると強調した。また「双方は観光業の安全強化、人的資源育成、航空便の増加を通じ、双方向の観光を活性化させるべきである」と呼びかけた。
フン・マネット首相は会談の中で「中国の継続的な支援が、カンボジアの経済成長、インフラ整備、国民生活の向上において中心的役割を果たしている」と述べ、謝意を表した。
中国側はまた、地雷除去支援や農村インフラの整備、さらには今後3年間で1,000人のカンボジア人留学生に対する政府奨学金を供与する計画を明らかにした。