100の国・地域を英語力で色分けした2020年EF英語力指数マップ
イー・エフ・エデュケーション・ファースト(EF)が世界100か国・地域、220万人の英語試験ビッグデータを活用した英語能力のベンチマーク「EF EPI英語能力指数」の最新ランキングを公開し、カンボジアは前年の94位から10ランク上昇し、84位(100カ国中)となった。
東南アジア諸国では、シンガポールが10位が最も高く、次いでフィリピン27位、マレーシア30位、ベトナム65位、インドネシア74位、カンボジア84位、タイ89位、ミャンマー93位と続く。一方、日本は前年の53位から55位と2ランク順位を落とし、中国は40位から38位と2ランク順位を上げた、韓国は37位から32位と5ランク順位を上げた。
カンボジア人は第二言語として英語を学んでいるものの、2014年に公開されて以来、能力レベルは「非常に低い」に位置づけられている。
カンボジアの英語能力の向上を妨げる要因として、貧困が影響を与えているとされており、親の稼ぎを助けるために幼い頃から学校に通えない子供もいる。また低所得者層の家庭では、私立学校よりも英語の水準が低い公立学校に子供を通わせていることも要因の一つだ。
プノンペン都内に住む3人の子を持つある母親は、「現在、プノンペンでは、子供を早くから私立学校に入学させるのが一般的になっています。私たちは英語を、子供たちが将来の生活やキャリアに必要となる重要な国際語と考えています」と話す。この母親は双子の子供を3歳から私立学校に通わせており、5歳には英語を話せるようになったという。
シンガポール・カンボジア・インターナショナル・アカデミーの幼稚園・小学校の校長であるイスマイル・アブドゥル・サマット氏によると、カンボジアの私立学校やインターナショナルスクールでは、国際バカロレア(IB)やケンブリッジ検定(IGCSE)、iPSLE(シンガポール国際小学校試験)を採用されているという。また、ほとんどのインターナショナルスクールの教師は外国人であり、生徒が定期的に英語を使用して練習できる環境を提供している。