(c)Phnom Penh Post
USAトゥデイ紙は21日の記事で、米国疾病管理予防センター(CDC)のリチャード・クァタロン広報官が「ウエステルダム」号について、「すべての乗客が検査を受け、最初に検査で陽性になった人を含め、コロナウイルスが陰性であることを確認した」と述べたと報じた。
下船し、マレーシアに移動後に新型コロナウイルス(COVID-19)が検出されたと報じられた米国籍の83歳の女性について、「入院した女性は呼吸器疾患を患っていたかもしれないが、もしそうなら、それはCOVID-19ではなかった」と付け加えた。
プノンペンポスト紙はこのことを報じ、カンボジア保健省のモーム・ブンヘーン大臣は翌日、CDCからの情報共有に対し謝意を示し、「このニュースは、我々が乗客と乗員に対して国際基準に従い対応した証拠だ」と自身のフェイスブックにコメントを投稿した。
しかし、CDCは24日、USAトゥデイ紙に対して「この女性が新型コロナウイルスに感染していなかった」というコメントを撤回し、「陽性以外のものであったかどうかについて可視性が無い」と述べている。
2週間前、カンボジアは41か国から2200人以上の乗客・乗員を乗せたクルーズ船「ウエステルダム」号が5か国の港へのアクセスを拒否されていたことを受け、人道的な判断からシアヌークビル自治港に停泊することを許可した。
その上でカンボジア政府は、世界保健機関(WHO)と協力して乗客・乗員に対して新型コロナウイルスの感染を検査しており、すべてのテストは世界的に著名な仏国のパスツール研究所で実施されていた。
感染が確認されなかった乗客を段階的に帰国させているさなか、乗客の1人(前出の米国籍女性)がマレーシア空港で体調不良を訴え、マレーシア政府が検査したところ新型コロナウイルスの陽性反応があったと発表された。
カンボジア政府は、マレーシア政府による検査結果の信憑性について疑問を呈しており、再検査を要請していた。
その後、マレーシアの保健局長であるヌール・ヒシャム・アブドラ博士は記者会見で、「72時間後に再検査を2回実施したところ陰性反応に変わった」と発表した。