(c)Khmer Times
カンボジア国立銀行(NBC)の最新の報告書によると、カンボジアを始めとする東南アジア諸国は、米中貿易戦争の影響によって直接投資が増加している。クメールタイムズが報じた。
米国に拠点を置く自転車メーカーのケントインターナショナル社や中国最大の自転車会社の上海ゼネラルスポーツは昨年、米国が課す関税を回避するためにカンボジアに工場を開設すると発表し、今年の操業を目指している。また、さらに、米国の大手靴メーカーであるスティーブ・マッデンと中国の大手鉄鋼メーカーであるバオウ・グループもカンボジアでの増産を計画している。
経済財政省のオーン・ポーンモニロット大臣は最近、「米中貿易戦争からの悪影響をまだ感じないが、長期化すれば世界的な景気減速の影響を受け、観光客の減少や外国投資の減少など、カンボジアの経済も傷つく可能性がある」と警告した。
日経アジアレビューは最近、16社が米中貿易紛争に起因する米国の輸入関税を回避するため、中国から東南アジアへ生産拠点の移転を模索し、16社のうち11社は、ベトナムまたはタイでの製造を開始する予定と伝えており、カンボジアはリストに挙がっていなかった。
これについてカンボジア商工会議所の副会頭のリム・ヘン氏は、「生産拠点の移転先としてカンボジアの魅力が乏しいのは、ベトナムやタイのように優れたインフラや無く、熟練した労働力も欠けている。道路や電力、労働力への投資を優先しなければならない」と述べた。