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人権NGOのセントラル(Center for Alliance of Labor and Human Rights=CENTRAL)は、最近のタイからの大規模な移民労働者の流出の要因が、米国による一般特恵関税制度(GSP)の一部停止にあると指摘している。
米国通商代表部(USTR)が先月、タイからの一般特恵関税制度(GSP)を利用した輸入のうち、輸入額約13億ドル相当の573品目(米国関税率表上位8桁ベース)をGSPの対象から除外すると発表した。タイに対する措置は2020年4月25日からだ。USTRは除外理由に関して、タイが国際的に認められている労働者の権利を保護する措置を十分に講じていないため、としている。
同NGOの責任者は、「タイのGSPの停止は4月からだが、すでに数百人のカンボジア人の出稼ぎ労働者が帰国し始めた。タイ企業が労働者をリストラするため、カンボジア人労働者を雇い止めしている」と述べた。
同氏によると、企業によっては閉鎖やリストラ、労働時間の短縮などを既に行っているとし、米国のGSP停止による経済的影響だと指摘した。また、閉鎖された企業の労働者は解雇補償など無く解雇されているという。