(c)Phnom Penh Post
カンボジアの中央銀行である、カンボジア国立銀行(NBC)が現地通貨の価値を安定させるため、今年上半期に総額4億7940万ドルの現金をリエルに転換した。プノンペンポスト紙が報じた。
7月22日に発表された報告書によると、NBCは2017年上半期に米ドルを65回購入し、平均為替レートは1ドル当たり4040リエル。現地通貨の価値は安定しているものの、流通中のリエルの60%は商業銀行が保有していると指摘した。
NBCのチア・セレイ総局長は、「リエルの使用は著しく増えており、商業銀行からの強い需要は、現地通貨への信頼を反映している。しかし、米ドルが依然として流通の約83%と最大シェアを占める。安定した為替レートを維持しつつ、インフレの影響を最小限に抑えるためにドルの購入が必要である」と述べた。
NBCは、2017年後半のリエル需要は、今年上半期と比較して約18%増加すると予測している。農産物の収穫期や納税、稲作によって、3月と11月にリエルの需要が高まるという。
同報告書によると、今年上半期の米ドルの支払いバランスは、昨年同期の5.7%に比べGDP比6.5%と上昇しており、カンボジアは現在、最大6ヶ月分の輸入をカバーすることができる77億ドルの外貨準備高を有している。
国家最高経済評議会のメイ・カリヤン上級顧問は、「現地通貨の増加は、安定した為替レートの維持とインフレ率を管理可能にし、中央銀行による金融政策のコントロールが容易になる。NBCが昨年末に発表した、商業銀行とマイクロファイナンス機関(MFI)が2019年末までに貸出ポートフォリオの10%をリエルで保有するという判断は、経済における利用をさらに強化する」とNBCの方向性を支持した。