EUの「Everything But Arms」協定の下、関税の引き下げやゼロ関税の恩恵にあずかるカンボジアを含む最貧国(LDCs)48カ国に対して、英国政府はブリグジット(EU離脱)後も、免税関係を保護する貿易協定を構築すると発表した。プノンペンポスト紙が報じた。
英国のリアム・フォックス国際貿易大臣は、「EU離脱とは、世界の他の国々とのコミットメントに足を踏み入れることだ。免税維持は世界の貧困削減と10%超の関税率に直面する最貧国を守る」と説明した。
英国は2016年、カンボジアから約10億ドル相当の輸入を行っており、ウィリアム・ロングハースト在カンボジア英国大使は6月28日のTwitterで、「EUを離脱しても、英国政府はカンボジアが英国へ無税でアクセスすることにコミットする」と述べている。
国際労働機関(ILO)によると、2016年上半期のカンボジアの衣料品輸出総額のうち、EUが45%、英国だけで24.3%を占めた。ILOは、「ブリグジットの不確実性は英国ポンドの為替下落を通じて地元縫製業にとって既にマイナスだ。また、カンボジアの地位が世界貿易機関(WTO)のルールに戻る可能性があり、その場合カンボジアなど自由貿易協定を締結していない国は、新たな二国間貿易取引を結ぶ必要がある」と警告した。
カンボジア縫製業協会(GMAC)会長は、「衣料品輸出が引き続き同じ条件で維持するという英国の発表を評価したい。英国はカンボジア輸出の約15〜20%を占めており、これはカンボジアの更なる成長や雇用を維持し、より安定で予測しやすい市場になるだろう」と述べた。