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  • 社会
  • 2017年6月8日
  • カンボジアニュース

ホワイトビルディング 転居が始まる プノンペン[社会]

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(c)Khmer Times

 6日、プノンペンの「ホワイトビルディング」の住人たちは転居を始めた。一方で、住人の一部は退去しないという意見を通し続け、家を離れるつもりはないと述べている。クメールタイムズ紙が報じた。

 1階に住んでいた69歳になる住人は、彼女の持ち物を荷造りし、30年の幸せな思い出に浸った。彼女はいつも隣人とのコミュニケーションを楽しみ、その共同体意識を愛していたと言う。「正直に言って、私たちはこの建物に起こっていることが悲しい。私たち住人はいつも下に降りて一緒に座っていた」。

 31歳のある住人は、不本意ながらも、1平方あたり1400ドルの価格で日本人の開発者に売却することに同意したという。「私はここで生まれ、両親は1979年からここに住んでいる。引っ越すのは気が重い」。

 先週、国土整備・都市化・建設省チア・ソパーラー大臣は492世帯のうち464世帯が、日本の開発者に売却するか、改装された建物でアパートを借りることに合意したと話した。大臣は、人びとの転居を支援するために各家庭に100ドルずつ支払い、カンボジアの伝統的な布、サロンクロマーを贈るという。



 しかし、依然として約20世帯が退去を拒否している。彼らは投資家から提供されている価格では、市内中心部に別の家を買うのにあまりに少ないと主張している。ある住人は、「開発者から提示された金額は、土地や家を購入するのにはあまりに少ない。私は開発を妨げているわけではないが、売却価格をもう少し引き上げてほしい」と述べている。

 これに対し、国土整備・都市化・建設省の広報担当者は、価格の引き上げはないと主張し、この契約に署名するように求めた。

 また、現地NGO団体HRTF(Housing Rights Task Force)の代表者は、退去を拒否している住民に対して、「彼らは大多数の人々に従わなければならない。96%が既に退去に同意していれば、残りの人々は反対することはできない。既に退去している人に不公平だ」と述べた。

 チア建設大臣のフェイスブックによると、6日、ホワイトビルの80人の居住者が退去し、すでに現金を受け取っているという。

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