シェムリアップに拠点を置くアグリテック系ベンチャー企業アグリバディは、ベンチャーキャピタルにより73万ドルの資金を調達し、農家向けアプリの可能性をさらに高め、商業要素を促進すると発表した。プノンペンポスト紙が報じた。
同社は、2015年にスタートした日系企業で、東京のiSGS インベストメントワークスやシンガポールの複数の個人投資家から投資資金を集めている。
アプリは既に登録ユーザー数1万4884人で、カンボジアや近隣諸国の土地19万ヘクタール、農業収入1億2500万ドルをカバーしており、同社COOのブランドン・ロス氏は、「新しい資金は、農業従事者数を増やすだけでなく、農業投入や作物取引に更なる投資をし、農家がアプローチできるバイヤー数の拡大を図る」とし、この資金が更なる発展の手助けになると述べた。
アプリはアンドロイドベースで、各農家の収入と費用のパターンを調べリアルタイムにデータ生成を行い、また金融機関へは、リスク計算のため、各農家の信用レポートを作成するアルゴリズムを開発した。昨年はアクレダ銀行、サタパナ銀行と契約を結び、現在は国際協力機構(JICA)とも協力している。
同氏は、「アプリにより、融資に慎重な金融機関と資金需要のある農家とのギャップを埋めることが目的だ」と述べ、「農家が収穫高を引き上げるには、投資だけでなく、市場に応じて適切な時期と場所に作物を植える必要性を知らなければならない」と付け加えた。