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  • 政治
  • 2017年2月2日
  • カンボジアニュース

フン・セン首相 野党救国党本部やサム・ランシー党首の財産没収を提案[政治]

 フン・セン首相は、野党救国党サム・ランシー党首が所有する救国党(CNRP)の本部を含む全ての財産を差し押さえるよう裁判所に対し脅しをかけ、サム・ランシー氏が政治指導者の指導を防ぐための法律を提案した。カンボジアデイリー紙が報じた。

 フン・セン首相は、サム・ランシー党首に対して100万ドルの損害賠償金を求めていた名誉毀損訴訟について、裁判所が最終判決を下した時点で、早期に財産の押収を開始する可能性があると話した。

 また、没収した財産を競売にかけることを提案し、救国党本部もサム・ラインシー党首の名義になっていることから、フン・セン首相は、「党本部がサム・ランシー氏の名義になっていると聞いた。救国党本部も競売にかけよう」と呼びかけた。

 加えて首相は、議会の議席の過半数を占めている人民党(CPP)議員に対し、カンボジアでの逮捕を逃れ、パリに亡命中のサム・ランシー党首が正式に救国党を率いるのを防ぐため、受刑者が政党党首を務めることを禁じる条項を含めた政党に関する法律の制定を求めた。今回の法律に関する提案は、与党議員67人が賛成で可決。野党救国党54人の議員はこのセッションをボイコットした。

 フン・セン首相は会議の中で、「サム・ランシー氏がすべての権利を失うようにするためこのような変更を要求している。有罪判決を受けた者には政党の党首または副党首となる権利はない」と述べた。

 救国党は現在ケム・ソカー副党首が2015年11月に、サム・ランシー党首がカンボジアに帰国して逮捕されるのを避けるために、CNRPの党首を務めてきた。サム・ランシー党首は以後カンボジアへの帰国を正式に禁止されており、この措置を政府はカンボジアの安定を維持するために必要なものとしている。

本記事は翻訳・翻案権の許諾を得て掲載しております。

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