カンボジアの中央銀行にあたるカンボジア国立銀行(NBC)は12月1日、現地通貨リエルの利用促進のため、商業銀行やマイクロファイナンス機関にリエルでの融資を行う省令を発行した。 省令は2019年末まで有効で、全ての金融機関のローン・ポートフォリオの最低10%はリエルであるべきだと述べている。クメールタイムズ紙が報じた。
NBCのチア・セレイ総局長は、「省令が、カンボジアの開発と、経済成長促進に向けた開発戦略に沿っている。期間は3年間で、金融機関が遵守するには十分な時間だろう」と話した。
アクレダ銀行のソー・フォナリー副社長は、「リエル融資の増加は、現地通貨を使用するカンボジア人の後押しとなるだろう。リエル通貨での融資は当行の貸付総額の約48%を占めるが、通常は中小零細企業だ。中小・大企業には米ドルが好まれる」と話す。
アムレットマイクロファイナンスのチア・パラリンCEOは、「アムレットの総貸付残高5億ドルのうち、リエルはわずか15%で、顧客の大半は米ドルでの融資を好む」と述べたが、「しかし我々はNBCの省令を遵守し、最終的にすべてのお客様が現地通貨での融資を受けることを望んでいる。リエルが受け入れられ、広く使用されるのに時間はかかるが、省令はそのための良いスタートだ」と付け加えた。