(c)Phnom Penh Post
カンボジアのマイクロファイナンスは2015年、貸付金額と預金額において前年度比40%を超え、爆発的な成長をしている。
2015年末、マイクロファイナンス機関(MFI)による総貸付金額は29億USDに上り、債務者2000万人、平均貸付金額は1460USDであった。
41社のMFIと7つのNGO、アクレダ銀行らで構成されているカンボジアマイクロファイナンス協会(CMA)によれば、支店数、従業員数など全てにおいて拡大しており、またカンボジア国家による貸付も活発に行われている。
プノンペンポスト紙の取材に応じたCMAの会長ブン・モニー氏は、マイクロファイナンスの人気増大に言及し、これは貧困層の生活改善に繋がると共に、国民が債務能力を持ち始めたことを意味していると語った。
しかしながら、早すぎる成長にはリスクも伴う。2014年創業のオロ・ファイナンスコーポレーションによると、2015年貸付金額は有価証券の2倍にあたる2千270万USD、しかし不良債権は178万USDを超えたと発表した。
全体的に見れば、不良債権率は0.123%と低いが、それでも以前の2倍に増え、MFI(アクレダ銀行を除く)による不良債権は2014年の140万USDに比べて390万USDに増加した。
MFIは債務者の財政状況、信用照会、経営計画を慎重に判断し、貸付リスク軽減のため、技術と専門性が求められるとモニー氏は話す。
プラサック〈カンボジア最大手MFI〉は、2015年は貸出金融資産48%増、預金53%増と堅調な成長だった発表した。副社長セイ・ソニー氏によると、2015年、年始の貸出金融資産が5億8100万USDだったのに比べて、年末の貸出金金融資産は28%増の8億5600万USD。預金額は年始3億9500万USD、年末4億6700億USDとなった。全国181の支店開設や、インターネットバンキング、ATMの幅広い設置等、顧客への利便性が向上し預金額が増えたとソニー氏は付け加えた。