(c)The Cambodia Daily
航空業界における世界的な独立系シンクタンク、CAPA(アジア太平洋航空センター)が木曜日に発表した報告書によると、2015年に中国、タイからカンボジアへ航空交通を利用して入国する人の数が昨年から10%以上増加した。
昨年カンボジアにある3つの国際空港(プノンペン、シェムリアップ、シアヌークビル)を通じ647万人が入国し、一昨年2014年から13パーセント増加した。入国者の増加が10%以上伸びるのは6度目。
報告書では、「中国からの入国者の増加の影響が最も大きく、この6年連続で少なくとも20%増加している」とされている。さらにカンボジア-バンコクを行き来する旅行者に多く使われてきたルートも、昨年利用する人の数が増加している。
カンボジア民間航空庁副長官のシン・チャンセレイ・ボタ氏は中国、タイ、ベトナム、ラオスの中流階級が増加していることが、カンボジアへの入国者数増加の背景にあると指摘する。
「国際的に中流階級の人口が増加しており、それは東南アジア地域も例外ではありません。中国の成長は鈍りましたが、今のところ中国人入国者が減る兆しは見られません」と同氏は話す。
また今回、新規就航や便数増加によって中国やタイとカンボジアを結ぶ航空機の定員が増加し、さらにタイ-カンボジア間の定員が20%増加したため、タイがカンボジアの最大の国外市場になったとも報告されている。タイは特に首都バンコクへの便が増加した。
しかし、報告書では今後航空交通の成長は全体的に緩やかになり、2016年は10%超の成長は望めないだろうと予想されている。多くの観光客が海外からシェムリアップを訪れ、その数は増加しているが、その成長はここ数年すでに落ち着き始め、2015年は2009年からの6年間で最低の成長率となっている。
カンボジア旅行協会会長のアン・キム・イアン氏はこの成長低迷は中国の経済問題によってさらに加速するだろうと指摘する。「中国の経済成長率低下が今年の年末にはカンボジアへの入国者数に影響を及ぼすでしょう」と同氏は話す。
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