雇用調整には企業規模によってかなりの差があり、大企業では労働者を解雇する傾向が強い
世界銀行による2020年の5月と8月に実施されたカンボジアの家計調査によると、「働いている」と回答した数は、新型コロナウイルス感染拡大の影響前の82%から5月には71%に激減したものの、8月には70%と比較的横ばいで安定していた。また、カンボジア経済の重要な部分とされる非農業部門のインフォーマルビジネスの活動は悪影響を与え続けていることが明らかになった。
5月(Round 1)と8月(Round 2)を比較すると、就労者の割合は低値で安定していることがわかる
また、同行が行ったビジネスパルスサーベイによると、雇用調整には企業規模によってかなりの差があり、大企業では労働者を解雇する傾向が強く、中小企業では労働時間の削減や減給を行う傾向が強い。6月には、大企業の39%が解雇を報告しているのに対し、中小企業では26~29%であった。
同時に、中小企業の25~28%が労働時間の削減や減給によって集中的な調整を行ったのに対し、大企業では15%にとどまった。9月までにはこれらの差は平準化していた。
他の国と比較して カンボジアは人員の削減による雇用調整が行われている割合が高いことがわかった。