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  • 経済
  • 2025年6月10日
  • カンボジアニュース

国家水資源データセンター、災害対応と経済発展の中核に[経済]

水資源気象省(MoWRAM)のタオ・チェッタ大臣は、国家水資源管理データセンター(NWRMDC)が、災害対策と気候変動への対応力を高めることで、カンボジアの主要経済セクターの持続可能な発展を促進する上で極めて重要な役割を果たすと強調した。

6月6日にプノンペンで開催されたデータセンターおよび水資源情報システム(WRIS)に関する国家ワークショップにおいて、アジア開発銀行(ADB)カンボジア担当局長と共に出席した同大臣は、「水資源の管理能力および気候関連リスクへの対応能力を高めることが重要である」と述べた。

タオ大臣はまた、同大臣が委員長を務めるカンボジア国家メコン委員会(CNMC)およびトンレサップ機構(TSA)の立場から、データセンターおよび水資源情報システムの設立が、洪水、干ばつ、暴風雨などの災害リスクに関するより正確な予測とタイムリーな気象情報の提供を可能にし、人的・物的損害の軽減と社会環境の保全に寄与すると説明した。

さらに、国内外の水文・気象・気候分野における協力を強化することで、経済損失を抑えつつ持続可能な発展の推進に貢献する意義も強調した。

同省政務官は「データセンターの運用開始はADBの技術的・財政的支援を受けており、今後は水資源管理の近代化と気候レジリエンスの強化を支える中核拠点となる」と語った。

ADBによれば、データセンターは水資源管理の戦略的柱として、水文データの一元管理、リアルタイム監視、災害対応の迅速化、灌漑効率の向上、気候変動に強い農業実践の促進などに寄与する。また、ドップラーレーダーや自動水文気象観測所などの先進技術を活用し、早期警報体制の強化を図る。

同センターの主要機能には、最新の水資源データインフラの維持、災害リスク管理の支援、投資判断の指針提供、水セクターのデジタル変革の推進、分野横断的および地域的な協力の促進などが含まれている。

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