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  • 法律
  • 2019年3月6日
  • カンボジアニュース

移転価格文書を提出した企業はほとんど無い カンボジア租税総局[法律]

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(c)Khmer Times

 カンボジア租税総局(GDT)はすべての企業に対し、移転価格に関する省令を遵守するよう求めた。クメールタイムズ紙が報じた。

 GDTの担当責任者は、昨日開催されたセミナーで、移転価格の設定の背景や概念の紹介、カンボジアでの実施経緯や将来的な効果を説明した。

 移転価格とは、会社の各部門が互いに取引する価格で、グループ内の企業間においての取引で適用される価格。例えば親会社と子会社の間での取引であったり、国内企業が海外の系列企業と取引をすることで、グループ内において資産を移転させる場合に適用される価格を指す。

 カンボジア政府は、国の税収の喪失に繋がる企業の不正行為を抑止しようとしたが、「公布してから1年半が経過した現在でも、当局に移転価格文書を提出した企業はほとんど無い」と同氏は述べた。

 現地の会計コンサル会社、DFDLカンボジアの部門責任者は、「カンボジアで事業を行う多国籍企業はこれまで、カンボジアでの租税回避を目的にカンボジアでの経費を他国にある親会社名義で報告していた。今後は省令に従い移転価格文書を提出しなければならず、遵守しない場合は罰金やペナルティとなる可能性がある」と述べた。

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