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2014年11月21日
カンボジア進出ガイド

【建築・内装】

008 カンボジアの建築・内装②(2014年9月発刊 ISSUE01より)

労働者

 建設業で労働力が不足している理由として、カンボジア国内の建設ラッシュと、より高い賃金を求め非熟練労働者がタイに流出していることなどが挙げられる。しかし、軍事政権下のタイで不法労働者の取り締まりを指示したとの噂を恐れ、14万人以上のカンボジア人が帰国したとのこともあり、今後、建設業での労働力不足にどのような影響が出るか興味深い。
 C&Pのミース氏は、「建築士、技術者やデザイナーは労働市場に供給されていますが、中間層の技術者は不足しています。また、季節労働者が多く、乾季には建設現場で働きますが、雨季には故郷に戻り農業に従事するのです。建設現場間での人の動きも多いため、建設会社は労働力に関して頭を悩ませています」と言う。

 電気技師、配管工や溶接工などの職種をカンボジアで採ることは非常に困難であり、また多くの場合は想定より技術レベルが低く、英語での円滑な意思疎通が困難である場合が多い。熟練労働者は圧倒的に不足しており、品質や仕上げに関しては許容できるレベルにはほど遠く、一定の品質を求める場合は時間と資金を用意しなければならない。インテリアや内装、リノベーションを手がけるGホールディングスのビアンカ・モイス氏も、「プノンペンは活気があり広大な街に変わりつつあり、開発や建設が進まざるを得ない状況です。ここ10年のプノンペンの開発は、労働の部門でも高い需要を創出しています。建築家、インテリアデザイナー、エンジニアの不足は避けることができません」と業界の人材不足について現状を述べている。


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